鴻門之会・樊噲頭髪上指す 書き下し文

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鴻門之会・樊噲、頭髪上指す

     [ 現代語訳 ]

戟を交差して門を守っていた兵士が中に入れまいとした。

樊噲はその盾を斜めに構えて突き、番兵を地面に倒した。

樊噲はそのまま中に入り、垂れ幕をまくって西向きに立ち、

目をいからせて項羽を見た。

髪の毛は逆立ち、まなじりは裂けていた。

項羽は剣のつかに手をかけ膝をついて言った、

「おまえは何者だ」と。

張良が答えた、「沛公に同乗する護衛、樊噲という者です」と。


     [ 語句・句法 ]

・ 戟 … 二つの枝刃の出た矛

・ 撞く … 突く

・ 仆す … 倒す

・ 遂に … そのまま

・ 披く … 閉じてあるものを広げる

・ 帷 … 垂らして隔てにする布

・ 瞋る … 怒って目を大きく開く

・ 眥 … 目じり

  眥を裂く … 怒っている表情

・ 按ず … 刀の柄に手をかける

・ 何為者 … 何者

・ 参乗 … 護衛


 [ 歴史的かなづかい ⇒ 現代かなづかい ]

・ 交戟(かうげき) ⇒ 交戟(こうげき)

・ 衛士(ゑいし) ⇒ 衛士(えいし)

・ 樊噲(はんくわい) ⇒ 樊噲(はんかい)

・ 仆(たふ)す ⇒ 仆(たお)す

・ 遂(つひ)に ⇒ 遂(つい)に

・ 帷(ゐ) ⇒ 帷(い)

・ 嚮(きやう) ⇒ 嚮(きよう)

・ 項王(かうわう) ⇒ 項王(こうおう)

・ 跽(ひざまづ)き ⇒ 跽(ひざまず)き

・ 曰はく ⇒ 曰わく

・ 客(かく) ⇒ 客(きやく)

・ 張良(ちやうりやう) ⇒ 張良(ちようりよう)


     [ 原文 ]

交戟之衛士、欲止不内。

樊噲側其盾、以撞衛士仆地。

噲遂入、披帷西嚮立、瞋目視項王。

頭髪上指、目眥尽裂。

項王按剣而跽曰、「客何為者。」

張良曰、「沛公之参乗、樊噲者也。」










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